広告費ゼロでインスタフォロワー6万2000人を集めた個人トレーナーの秘密は「原因書き換え」というリール構成術にありました。問題・原因・解決策の3つを整理し、視聴者に新しい発見を届けることでフォローされる仕組みを作ります。中小企業の経営者が自社のSNS発信に応用するための具体的なステップと注意点をわかりやすく解説します。

SNS集客・リール活用術

フォロワー6万2000人の秘密は「原因書き換え」リール術

広告費を一切使わずに、個人のダイエットトレーナーがインスタグラムのフォロワーを6万2000人まで集めた事例があります。その手法の核にあるのが「原因書き換え」というリールの作り方です。この記事では、視聴者に「フォローしたい」と思わせる心理的な仕組みと、中小企業の経営者が自社のSNS発信に応用するための具体的なステップを解説します。

この記事でわかること

  • 個人トレーナーが広告なしでフォロワー6万2000人を集めた「原因書き換え」というリールの手法
  • 人が新しい発見に触れると思わずフォローしたくなる心理的な理由
  • 「問題→原因→解決策」の3層構造でリールを組み立てる考え方
  • 自社の商品・サービスに応用するための具体的な4ステップ
  • 導入する際に気をつけたい注意点

なぜ広告費ゼロで6万2000人?「原因書き換え」というリール術

今回紹介するのは、ピラティス系のダイエットトレーナーとして活動する、ある女性の事例です。コンセプトは「40代以上の女性の下半身ダイエット」。広告を一切使わず、リールの投稿だけでフォロワーを6万2000人まで伸ばし、インスタグラム経由のオンライン売上は月300万円前後で安定して上がっているといいます。

この結果を支えているのが、この方が徹底しているリールの作り方です。すべての投稿が「原因書き換え」と呼ばれる一定の型に沿って作られています。まずはこの型がなぜ効果を発揮するのか、その仕組みから見ていきましょう。

参考:総務省の調査によれば国内のSNS利用者はすでに1億人を超えており、Instagramは写真・動画を中心に企業のブランディングにも直結するSNSとして位置づけられています。詳しくはJ-Net21の解説記事をご参照ください。
J-Net21「SNS運用代行業」(中小企業基盤整備機構)

人が「フォローしたい」と思う瞬間は、新しい発見に出会った時

リールを見た人にフォローしてもらう、あるいは講座に興味を持ってもらうためには、視聴者に「新しい発見」をしてもらう必要があります。すでに知っていることがただ流れてくるだけの投稿では、人は足を止めません。一方で「え、そうだったの?」という気づきがあると、人は思わずその発信者をフォローしたくなります。

このトレーナーのリールは、この「発見」を意図的に作り出す構成になっています。その核となる考え方が、次に紹介する「問題→原因→解決策」という3層構造です。

「問題→原因→解決策」の3層構造で見るリールの型

この手法を理解するには、まず「問題」「原因」「解決策」という3つの要素の関係を知る必要があります。

頭痛の例で見る「同じ問題でも行動が変わる」理由

たとえば「頭が痛い」という同じ問題が起きたとき、人によって取る行動はまったく異なります。ある人は風邪薬を飲み、ある人はバファリンのような頭痛薬を飲み、また別の人は病院に行きます。同じ問題なのに、なぜ行動が分かれるのでしょうか。

その答えは「原因」の違いにあります。風邪のせいで頭が痛いと考える人は風邪薬を飲みます。気圧の変化による偏頭痛だと考える人は頭痛薬を飲みます。転倒して頭を強く打ったことが原因だと考える人は、脳へのダメージを心配して病院に行きます。つまり、行動(解決策)を決めているのは、その人が「何が原因だと思っているか」なのです。

「原因のズレ」を提示すると読者に発見が生まれる

この構造を利用したのが「原因書き換え」というリールの型です。視聴者がすでに思い込んでいる原因をいったん肯定しながら並べたうえで、「実はその原因、少し違うかもしれません」と新しい原因を提示します。すると視聴者は「あ、そうだったんだ」という発見を得て、「じゃあどうすればいいの?」という関心が生まれます。そこで正しい解決策を提示すると、「これが正解だったのか」という納得感が生まれ、詳しく知りたいという気持ちが自然な形でフォローや登録につながっていくのです。

「原因書き換え」リールの作り方【4ステップ】

この型を自分の発信に落とし込むための、基本的な構成手順は次の4ステップです。

1

よくある「問題」を提示する

視聴者が実際に抱えている悩みや困りごとを、冒頭でストレートに提示します。「〇〇で悩んでいませんか?」という形で、自分ごととして受け止めてもらうことが目的です。

2

視聴者が思い込んでいる「原因」をいったん肯定する

「〇〇が原因だと思っていませんか」と、多くの人が信じている原因をあえて提示し、共感を得ます。ここで否定から入らないことが重要です。

3

実は別の原因がある、と新しい視点を提示する

「実はその原因、〇〇かもしれません」と、専門知識や経験に基づいた別の角度からの原因を提示します。ここが「発見」を生み出す最も重要な部分です。

4

正しい「解決策」を示し、詳しくはフォロー・登録へ誘導する

新しい原因に対応した解決策を提示したうえで、「詳しいやり方はハイライトから」「続きはプロフィールのリンクから」といった形で次のアクションにつなげます。

自社の商品・サービスに応用する時の考え方

この型は業種を問わず応用できます。たとえば飲食店であれば「客足が遠のいた」という問題に対し、「価格が高いから」と思われがちなところを「実は看板メニューの見せ方が伝わっていないことが原因かもしれません」という切り口が考えられます。士業であれば「相談件数が増えない」という問題に対し、「知名度が低いから」ではなく「相談前の不安を解消する情報が足りていないことが原因かもしれません」という提示の仕方ができます。

ポイント:大切なのは「業界的にはよく知られているが、お客様は誤解している原因」を見つけることです。自社の商品・サービスに関する問い合わせや接客の中で「実はそれ、こういう理由なんですよ」と説明して驚かれた経験があれば、それがそのままリールの題材になります。

この型を継続して発信できれば、フォロワーの増加ペースも変わってきます。たとえば月に8〜10本のペースで「原因書き換え」型のリールを発信し続けた場合、投稿を重ねるごとに認知が広がり、半年〜1年でアカウント全体の規模が大きく育っていく、という伸び方も期待できます(イメージ)。もちろん伸び方は業種やコンセプトの明確さによって変わりますので、まずは自社に合った「よくある誤解」を洗い出すところから始めるとよいでしょう。

導入する際の注意点

1

事実に基づかない「原因」や誇張した効果表現を作らない

新しい発見を演出したいあまり、根拠のない原因や誇張した効果を提示することは避けましょう。実際の効果と異なる表示は景品表示法上の問題に発展するおそれもあります。詳しくは消費者庁の解説をご確認ください。
消費者庁「景品表示法」

2

「あるある」すぎる原因提示は響かない

誰もが知っている当たり前の原因を提示しても、発見にはなりません。実際の接客や相談の中で得た「お客様が誤解していたポイント」を丁寧に洗い出すことが大切です。

3

CTAを詰め込みすぎない

1本の動画で伝えるメッセージとCTA(次の行動の呼びかけ)は一つに絞りましょう。あれもこれも伝えようとすると、視聴者が次に何をすればよいか分からなくなります。

4

単発のバズ狙いではなく型を継続する

1本のヒットを狙うのではなく、同じ型を繰り返し使い続けることが、フォロワーの安定的な増加につながります。型を決めておくことで、ネタ探しの負担も減らせます。

まとめ:新しい発見を届けることがフォローと問い合わせにつながる

この記事のチェックリスト

  • 「問題→原因→解決策」の型でリールを構成する
  • 視聴者が思い込んでいる原因をいったん肯定してから、新しい原因を提示する
  • 正しい解決策を示し、詳しくはフォロー・登録へ自然に誘導する
  • 誇張表現を避け、事実に基づいた原因提示を心がける
  • 単発ではなく、型を継続して発信し続ける

「原因書き換え」の型は、業種を問わず応用できるシンプルな考え方です。まずは自社のお客様が誤解しがちな「よくある原因」を一つ洗い出すところから始めてみてください。

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