飲食店経営者・店舗ビジネスオーナー必見
月商550万円達成の秘密は「出し物」?居酒屋イベント集客術
「新しくオープンした居酒屋なのに、なぜかいつも賑わっている」――そんなお店を見かけたことはないでしょうか。今回ご紹介するのは、オープンから半年で月商550万円を達成した、いわゆる普通の居酒屋の話です。ハイボールも生ビールもある、ごく一般的な業態でありながら、居酒屋イベント集客の仕掛け方をひと工夫しただけで、大きく数字を伸ばしました。値引きやポイント還元に頼らない、その集客の考え方を具体的に見ていきます。
この記事でわかること
- 割引キャンペーンに頼らない居酒屋の集客アイデア
- 「出し物」イベントが口コミとSNS発信を生んだ仕組み
- 自店で応用するための3つのステップ
- 実践する上で気をつけたい注意点
なぜ普通の居酒屋が月商550万円を達成できたのか
この居酒屋は、メニュー構成としては特別なものではありません。差がついたのは、集客の方法です。多くの飲食店が「8のつく日は半額」「毎月〇日はドリンク1杯無料」といった割引キャンペーンで集客するなか、この店はまったく違うアプローチを取りました。
一般的な居酒屋の集客との違い
割引による集客は即効性がある一方で、同じような施策をしている競合店も多く、価格の安さだけが決め手になりやすいという側面があります。この居酒屋が選んだのは、価格ではなく「体験」で選ばれる店になるという方向性でした。
仕掛けたのは「飲みながら楽しめる出し物」というイベント
具体的に何をしたのか。それは、占い師やマジシャン、弾き語りをする人など、いわゆる「出し物」ができる人を店に呼び、店内をぐるぐる回ってもらうという仕組みです。
占い師・マジシャン・弾き語りが店内を回る仕組み
お客さんは飲みながら手相を見てもらえたり、目の前でイリュージョンを見られたり、リクエストした曲をその場で歌ってもらえたりします。固定のステージで一方的に見せるのではなく、テーブルを回って一人ひとりと関わる形にしているのがポイントです。
ポイント
同じような集客をしている店がほぼないため、それだけで「珍しさ」による差別化が成立します。目立つこと自体が広告になるという発想です。
なぜこの発想が生まれたのか
普通に飲むだけなら、わざわざそのお店を選ぶ理由は多くありません。しかし「そこでしかできない体験」があれば、「ちょっと行ってみようか」というきっかけが生まれます。この居酒屋は、料理や接客の勝負ではなく、体験の勝負に軸足を移したと言えます。
このイベント集客がもたらした3つの効果
出し物イベントを始めたことで、この店には主に3つの変化が起きました。
圧倒的な差別化ができた
同業態で同じ集客をしている店がほぼないため、告知の時点で「なんだそれ」と目立つことができました。
口コミの質が変わった
「唐揚げが美味しかった」ではなく、「占いをやっているのが珍しくて行ってみた」「普段できない体験ができて面白かった」という、体験そのものを語る口コミが増えました。
インスタ映えする発信素材が増えた
料理写真やスタッフ写真ではなく、占い師が占っている様子など、他店では見られない写真・リールを投稿できるようになりました。
口コミ・SNS拡散の重要性について
顧客とのコミュニケーションを増やし、思わずシェアしたくなる体験を提供することがリピート率向上につながる、という考え方は中小企業基盤整備機構の「J-Net21」でも紹介されています(飲食業が開業直後にやっておきたい集客販促|J-Net21)。
自店で応用するための3ステップ
この事例のポイントは「占い師を呼ぶこと」自体ではなく、「他店がやっていない体験を作る」という考え方にあります。業種を問わず応用できる、3つのステップに分けて考えてみましょう。
自店に合う「出し物」を探す
占いやマジックに限らず、自店の客層や雰囲気に合う出し物を考えます。地域のイベント業者や個人パフォーマーへの相談から始めるのも一つの方法です。
出演者との協力体制を作る
継続してお願いできる関係を作れると、曜日固定のイベントとして定着させやすくなります。最初は月1回など、無理のない頻度から試すのがおすすめです。
SNS・口コミへの落とし込みを設計する
イベントの様子を写真や動画に残し、お客さんが自然にシェアしたくなる瞬間を意識して作ります。告知の段階から「珍しさ」を前面に出すことも大切です。
実践する上での注意点
口コミ投稿の依頼方法に注意する
「投稿してくれたら割引」程度の呼びかけは問題になりにくい一方、投稿内容や評価点数を指定するような依頼は景品表示法のステルスマーケティング規制に触れる可能性があります。詳しくは消費者庁の公式Q&Aをご確認ください(ステルスマーケティングに関するQ&A|消費者庁)。
頻度と現場負担のバランスを考える
出し物イベントは準備や当日のオペレーションに手間がかかります。既存の営業に無理が出ない頻度から始め、様子を見ながら調整しましょう。
静かに飲みたい既存客への配慮も忘れない
出し物が回るのが苦手なお客さんもいます。イベントの曜日・時間帯を分けるなど、これまでの常連客の居心地を損なわない工夫も合わせて検討しましょう。
他業種にも応用できる考え方
今回の事例は居酒屋のものですが、根底にあるのは「他店と同じことをしない」という発想です。店舗を構えるビジネスであれば、業種を問わずそのまま応用できる考え方と言えます。他がやっていないちょっと変わった体験や催しを取り入れることで、集客のハードルが下がるケースは少なくありません。自店ならではの「出し物」は何か、一度考えてみる価値があります。
まとめ
- 割引に頼らず「体験」で差別化した居酒屋が月商550万円を達成
- 占い師やマジシャンなどの「出し物」を店内で回す仕組みが目立つきっかけに
- 体験型の口コミ・SNS投稿が自然に増える好循環が生まれた
- 自店に合う「出し物」探し→協力体制作り→SNS設計の3ステップで応用可能
- 口コミ依頼時の景表法や、既存客への配慮など運用面の注意点も押さえておく






